相次ぐ値上げと円安、住宅はいつ建てるべきか!?

住宅ローン返済考察

下記ニュースの通り、円安が急激なペースで進行しています。これは簡単に言えば「輸入品が高価になる」ということです。

【参考ニュース】
123円台に突入した円相場 住宅ローン金利も上昇 ウクライナ情勢と米金融政策が暮らしを直撃(FNNプライムオンライン) – Yahoo!ニュース

住宅は輸入品のカタマリ

住宅に使われる多くの建材・部材は輸入に依存しているものがたくさんあります。木材の値段が高騰する「ウッド・ショック」については昨年以前から始まっていましたが、ここへ来てウクライナ問題や円安など複数の事象が総合的に絡み合い、モノの値段が高騰しまくっています。給湯器など一部の商品については高騰どころかそもそも手に入りにくいという状態が続いています。

こうなると、これから家を建てよう・購入しようと思っていた方にとっては、いつ・どのタイミングで契約に踏み切ればいいのか悩みどころですよね。

長期金利も上昇しそうな気配

さらにはインフレに合わせて金利も上昇局面を迎えようとしています。米国は既に利上げを開始しましたが、日本の金融当局はしばらく利上げを抑える政策を継続するようです。しかしそれでも長期的に見れば現在のような歴史的低金利がいつまでも続くとは限りません。日本だけ低金利を続けていたら、どんどん円の価値が落ちていってしまうからです。そのため、住宅ローンを組むなら早いうちに組んだほうがいいかもしれません。結局「買いたい時が買い時」ですね。

個人的にはこの史上空前の低金利のうちに固定金利で借りておくのがベストだと思っています。しかし目先の金利だけを見れば、変動金利のほうが1%くらい安かったりします。長期ローンにおいて1%の違いは大きな利息差を生みます。

具体的に利息はいくら?

たとえば 4000万円を35年ローン・元利均等で、変動金利0.5%で借りたとします。(現実にはありえませんが)仮に35年間ずっと金利が同じだとすると、利息総額は「¥3,610,126」です。4000万円を35年も借りるのに、たったの360万円です。信じられない低利息ですね。

これが35年固定でたとえば1.5%ですと、利息総額は「¥11,438,816」です。利息だけで1,143万円! こうして見ると、多くの人は金利が安い変動金利でローンを組みたくなるでしょう。実際、ここ数年、ローンを組む人の8~9割が変動金利を選んでいるというデータもあるようです。

しかし忘れてはいけないのは、変動金利は金利上昇時には悲惨なことになる、という点です。変動金利には「5年ルール」や「125%ルール」といったものがあり、簡単に言えば「毎月の返済額が急激にアップしないための仕組み」があります。

これは一見ありがたいように見えますが、実は「毎月の返済額の内訳が利息ばかりになり、元金がいつまで経っても減っていかない」というリボ払いと同じような地獄状態となります。これは非常に危険です。

潤沢なキャッシュがあるなら変動金利が良い

上記の通り、変動金利でローンを組むと、急激な金利上昇があったときに詰んでしまい、どうにもならなくなってしまいます。そのため、いざそうなったときに繰上返済をバンバンできるほどキャッシュを貯めておけるなら、変動金利で借りるのがベストです。金利上昇時に大きく繰上返済できる余裕がなさそうであれば、固定金利で借りておくべきです。

金利が変動したら利息総額はどうなるのか、繰上返済したらどれくらい得するのか、などを具体的に計算するにはJLsim 住宅ローン&資産運用シミュレータが便利です。


※JLsim編集部注※

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