シミュレータ利用で住宅ローンの返済計画を立てるコツと活用例

住宅ローン返済考察

【寄稿者:織瀬ゆりさん】

マイホームの購入は多くの人にとって人生の一大イベントであり、そこには多くの疑問や不安がつきものです。

中でも住宅ローンに対し、「今の収入できちんと完済できるだろうか」「月々の返済額が気になる」などといった悩みを抱えている方も多いでしょう。

そこで、活躍するのが住宅ローンシミュレーターです。

今回の記事では住宅ローン専用の高機能なシミュレーターを活用するメリットや注意点、また実際の活用法についてまとめてみました。

住宅ローンのシミュレーターを活用するメリットとは

住宅ローンのシミュレーターを活用するメリットとして、借入金額から毎月の返済額を調べられるほか、繰上げ返済を考慮したうえでの返済期間などを把握できるといったことが挙げられます。

また、複数の返済計画を比較検討し、自身に適しているものはどれなのか納得がいくまで検証できるでしょう。

シミュレーター利用前に知っておきたい住宅ローン用語

シミュレーターを実際に利用する前に、いくつか知っておきたい住宅ローン用語について見ていきましょう。

元利均等返済と元金均等返済

住宅ローンの返済方法には、主に次の2通りの方法があります。

  • 元利均等返済
  • 元金均等返済

このうち、「元利均等返済」とは毎月の約定返済金額を元金と利息で調整し、一定にする返済方式のことです。

毎月の返済額が同じであるため、返済計画が立てやすく、元金均等返済よりも収入基準のハードルが低く設定されているケースが多く見受けられます。

その一方で、同じ返済期間の場、元金均等返済よりも総返済額が多くなる点に注意が必要です。

次に「元金均等返済」ですが、これは毎月の返済額のうち元金部分を均等額とし、そこにローン残額に応じた利息を合計して支払う返済方式を指します。

はじめのうちは元利均等返済より返済額が高く、毎月の支払いに苦しくなる可能性があります。

しかし、ローンの残高に応じて利息部分の金額が減っていくため、徐々に毎月の返済額が少なくなっていくでしょう。

そのため、総返済額は元利均等返済よりも少なくなるのが特徴です。

金銭的に余裕がある場合は元金均等返済を選ぶとよいでしょう。

変動金利と固定金利

住宅ローンの金利には、おもに以下3つの金利タイプがあります。

  • 全期間固定金利型:借入全期間にわたって金利が変わらない
  • 固定金利期間選択型:最初の契約時に一定の期間を指定し、その間は固定金利となる。終了後は変動金利にするか再び固定期間にするかを選択する。
  • 変動金利型:経済情勢に応じ、通常半年ごとに金利の見直しがされる

どのタイプを選ぶかによって金利が異なるため、支払総額も変化します。

自身の収入等を勘案しつつ、返済計画に見合ったものを選ぶようにしましょう。

住宅ローン&資産運用シミュレータJLsimについて

ここでは住宅ローン&資産運用シミュレーター「JLsim 高機能住宅ローン返済シミュレータ」について、紹介します。

JLsim 高機能住宅ローン返済シミュレータは次のような疑問を抱えた方におすすめのシミュレーターです。

  • 頭金をなるべく多く入れる(=借入額を減らす)ほうが得なのだろうか
  • フルローンで借りて手元資金を確保し、いくらか資産運用に回した方がよいか
  • 繰上返済すれば利息は減るが、控除(ローン減税)は逆に損するのではないか
  • 繰上げ返済のベストタイミングや目安金額について知りたい

他のシミュレーターではあまり見かけないJLsimだけの特徴として、住宅ローンの返済に加え、資産運用結果や住宅ローン減税(控除)金額も同時に計算できることが挙げられます。

シミュレーターの賢い活用法

ここではシミュレーターの賢い活用法について、見ていきましょう。

返済比率は25%までに抑えよう

住宅ローンについて考える際、切っても切り離せないのが「返済比率」です。

返済比率とは、額面年収に占める年間返済額の割合のことを指し、以下の式によって求められます。

年間返済額÷額面年収×100

返済比率は住宅ローン審査で見られる基準のひとつであるほか、借入額の目安を知るときに欠かせない数値であるといえます。

住宅ローンの返済比率は30~35%が基準となっているところが多いものの、無理なく返済する場合は25%以下に抑えるのがおすすめです。

実際に住宅支援機構が公表している「2020年度 フラット35利用調査」をみても、全体の6割以上は返済比率を25%以下に設定しています。

諸費用も計算しておこう

住宅ローンの利用には、登記費用や収入印紙代、事務手数料などの諸費用がかかります。

諸費用は中古物件だと物件購入額の6~10%、新築物件だと物件購入額の3~7%が相場だといわれていますが、中にはさらに支払わなければいけないケースもあるため注意が必要です。目先の購入費だけでなく、住宅の維持・運用コストも含めて検討することが大切でしょう。

住宅ローンにかかる諸費用として、主に次の項目が挙げられます。

諸費用概要
融資手数料住宅ローン借入時の手数料。約3万~5万円
ローン保証料借入額や返済期間によって金額が異なる
仲介手数料不動産会社に支払う費用。
金額は不動産会社によって異なる
火災保険料相場で約15万~40万円ほど
地震保険料火災保険料の金額に応じて変わる
団体信用生命保険料別途支払う必要はないが、価格帯として10万~12万円

シミュレーター利用時はこれらの諸費用がかかることを頭に入れておきましょう。金融機関によっては、融資手数料なども含めた「実質年率」を知らせてくれるところもあります。

60歳時点のローン残高を確認しよう

住宅ローンを組む際に、60歳や65歳時点で残る住宅ローン残高を気にする方はあまり多くないのが実情です。しかし、定年を迎えると当然ながら収入は大きく変化し、老後資金についても考えなければなりません。

そのため、60歳または65歳時点でのローン残高を必ず確認しておくようにしましょう。

JLsim 高機能住宅ローン返済シミュレータでは経過年数ごとのローン残高を確認することもできるため、自分の年齢と照らし合わせて上手に活用し、無理のない返済計画を立ててみてください。

JLsimを活用した返済シミュレーション

今回はJLsim 高機能住宅ローン返済シミュレータを利用して、以下の例で借りた場合を想定して試算してみましょう。

  • 年齢:30歳
  • 借入元本:3,000万
  • 借入利率(当初年利):1%
  • 返済方式:元利均等
  • 控除(ローン減税)限度額:年間40万円
  • 控除条件他:控除率1%、控除年数13年、12カ月目が初年度末

はじめに、返済期間を15年、25年、35年の3種類で見た場合の総支払額と毎月返済額を確認しておきましょう。

借入期間15年25年35年
毎月返済額179,548円113,061円84,685円
総支払額3,231万8,614円3,391万8,377円3,556万7,804円

表からもわかるように、借入期間の長さによって毎月の返済額と総支払額に大きな差が生じます。

住宅ローンを組むのに必要な年収

住宅の購入金額に対する年収の割合を示した数値のことを「年収倍率」といい、借入金額を決めるひとつの判断基準となります。

先に載せた住宅金融支援機構の調査結果によれば、年収倍率の全国平均は7倍程度でした。

頭金なしで3,000万円の住宅ローンを組むと仮定した場合には、少なくとも430万程度の年収が必要だといえるでしょう。

とはいえ、年収倍率はあくまでも住宅購入価格に対する比率であり、購入資金や諸費用は考慮されていないので注意が必要です。

返済負担率から考える年収目安

返済負担率は25%以内に抑えるのが理想だとお伝えしましたが、今回のシミュレーション例ではどうなるでしょうか。

先ほどJLsim 高機能住宅ローン返済シミュレータで試算した月々の返済額を元に具体的な比率を確認していきましょう。(返済負担率は小数点第二位で四捨五入とする)

なお、計算に用いる年間返済額は次の通りです。

  • 返済期間15年:179,548円×12カ月=2,154,576円
  • 返済期間25年:113,061円×12カ月=1,356,732円
  • 返済期間35年:84,685円×12カ月=1,016,220円
 返済期間15年返済期間25年返済期間35年
年収400万円53.9%33.9%25.4%
年収500万円43.1%27.1%20.3%
年収600万円35.9%22.6%16.9%
年収700万円30.8%19.4%14.5%
年収800万円27.9%17.0%12.7%

この結果を見ると、3,000万円の住宅ローンを15年で返済しようと思った場合、返済比率を25%以内に抑えるためには年収800万円では足りないことがわかります。

一方、返済期間を25年に設定すれば返済比率が約17%となり、比較的ゆとりを持って返済できるでしょう。

資産運用を並行して行った場合

JLsimでは資産運用のシミュレーションも可能です。

たとえば、さきほどの条件(以下参照)に加え、投資運用資金として100万円からスタートし、その後は毎月3万円を利率4%で積み立て運用していくと仮定しましょう。

「前提条件」

  • 年齢:30歳
  • 借入元本:3,000万
  • 返済期間:35年
  • 借入利率(当初年利):1%
  • 返済方式:元利均等
  • 控除(ローン減税)限度額:年間40万円
  • 控除条件他:控除率1%、控除年数13年、12カ月目が初年度末

この場合、24年11カ月経過した時点での運用資金が1,804万7229円となります。

仮に25年0カ月の時点で800万円繰り上げ返済を行うと、26年9カ月目でローンを完済し終わることになり、想定よりも約10年も前倒しで返済可能です。

また、繰上げ返済後も1,142万5,921円の運用資金が手元に残る計算となり、退職金とあわせることで一定の老後資金も確保できます。

JLsimではこのように、さまざまな条件下でのシミュレーションが自由にできることから、自身にとってベストと思える返済計画を立てやすいのが特徴です。

シミュレーターを活用して自分に見合った返済計画を練ろう

今回の記事では、シミュレーターを活用した返済計画の立て方と、住宅ローンに関する基礎知識についてお伝えしました。

金融機関によって計算方法が微妙に異なるため、必ずしもこのシミュレーション結果と一致するわけではありませんが、一定の目安として参考になることは確かでしょう。

JLsimのシミュレーターを積極的に活用し、自身にとってベストだと思える返済計画を見つけてみてください。

JLsimを実際に使ってみる

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