JLsim 住宅ローン&資産運用シミュレータ
住宅ローンと投資のバランス
あなたは、住宅ローンの借り入れや返済をどのようにしたら損をせずに済むのか?
頭金をなるべく多く入れて借り入れ額を低く抑えたほうが利息が減って得なのか?
それとも仮にキャッシュで買えるくらいお金があったとしてもあえてフルローンで借りて手元資金を厚くし、資産運用に回したほうが得なのか?
繰上返済をするなら、いつ、どのタイミングでどれくらい繰上返済すれば利息をどれだけ減らせるのか? 運用資金から繰上返済に回したら、どれくらい投資の運用効率が落ちるのか?
そういった複雑な計算を一括で同時にやれたら便利だなと思って運用シミュレーションも出来るようにしました。
理屈の上では借入利率よりも運用利率のほうが高いのであれば、あえて借りてでも投資運用に回したほうが得になるはずです。しかし現実には予測不能な変数がたくさんあるため、そう理論通りになるとも限りません。
平均利率でシミュレート
株式インデックス投資として有名な「米国S&P500指数」は直近過去30年の平均年利率がおよそ9%程度だったそうです。 現実にはある特定の1年間で数十%も暴騰する年があったり、逆に数十%も暴落する年もあったりしますが、それらを平均すれば約9%の年率で増えた、ということです。
当サイトのシミュレーションでは、毎年一定の利率で増えて行くという仮定のもとに、期待される予定運用利率(平均利率)を入力していただいて、それを元に計算します。 (ローンの月々返済と合わせて結果表示する便宜上、年率をさらに12で割って月利計算しています。そのため、年利計算した場合よりも運用結果が上振れします)。 したがって当シミュレータでは直線的な右肩上がりの複利で資産が増加していくことになりますが、現実には短期的に途中で大きく含み益または含み損になる可能性が高いので、その点ご留意ください。
投資のシミュレート利率をどれくらいに設定するのが適切か?は難しいところですが、たとえば「米国株式インデックス」に連動する投信やETF(VOOやVTIなど)に投資しているならば、 今後30年間も過去と同じくらいの成長を見込むなら「7~9%」。少し安全側に倒すなら「5%」。だいぶ保守的に見積もるなら「3%」くらいで設定しておくと一つの目安にはなるかと思われます。ちなみに、S&P500指数が設定された1957年から2024年末までの平均利回り(配当込みのトータルリターン)は、年率11%を超えているという説もあるようです。
セミリタイア理論として有名な「FIRE」の4%ルールも参考になるかもしれません。
団信の有無
団体信用生命保険(団信)の加入有無も、手元資金を運用に回すべきか繰上返済に回すべきかを決定する上で重要なファクターです。投資運用のことをひとまず考えない場合、団信に加入していないのならどんどん繰上返済して利息を圧縮したほうがお得です。しかし団信に加入している場合は、たくさん繰上返済したのにもしも早めに死んでしまった場合、結果的には損することになります。
団信に加入している人が「長生きするリスク」を重く見るなら繰上返済をしたほうがいいでしょう(※ただし、運用したほうがはるかに大きく得になりそうならまた話が変わってきます)。逆に「早死にするリスク」を重く見るならば繰上返済をせずに手元に資金を温存し、預金なり投資なりに回して家族のために残したほうがいいでしょう。
このように、住宅ローン返済計画や資金運用計画をどのようにすれば有利となるのかは数多くの要素が絡み合っており、単純ではありません。当サイトのシミュレータで何度も計算し、あなたにとってベストだと思える返済計画を立てるのにお役立てください。
利息と控除はシーソーゲーム
とにかく繰上返済をして利息を減らせばいい…と思いがちですが、ローン控除期間中に繰上返済をすると、状況によってはローン控除(減税)額も減ってしまいます。
つまり、せっかく繰上返済したのに正味利息はあまり減っていない…ということになる場合があるのです。トータルのローン利息からトータル控除額を引いた「正味利息」が真の利息額です。
とにかく早く繰上返済したほうがいいのか、それとも住宅ローン控除(減税)期間中は繰上返済しないほうがいいのか、よく考えて繰上返済しましょう。JLsimシミュレータでは正味利息も結果に表示されています。
各項目について
「元利or元金って何?」「控除率って何?」など、よく分からない部分があった場合は、とりあえずデフォルトの設定(サイト閲覧時に最初から入力されていた数値)のままで計算してください。一般的な数値を入れてありますので、ほぼ問題ありません。いざ本当に借りるという段階になったら、よく分からない項目についても放置せず、ググって調べてください。ちょっとググれば誰でも分かる程度のことで、難しくはありません。
変動金利について
変動金利が今後どう変わるかは誰にも予測できません。しかし仮の数値を入れて試算したい場合は「段階金利」の入力欄をご利用ください。たとえば10年後に金利が上がると思えば「121ヶ月目から金利●●%」という数値を設定して試算してください。
借入利率について
住宅ローンにまつわる融資手数料などは考慮していません。融資手数料や団信付加金利などを加味した「実質年率」がお分かりになる場合は、その数値を「借入利率」に入力するとより正確な計算が出来るかと思います。
繰上返済について
繰上返済手数料はかからないものとして計算します。また、繰上返済の全額が元金に充当されるものとして扱います。繰上返済分が残債から引かれるタイミングによっては、当月に適用されるのか次月から適用されるのかの違いで、繰上返済後の返済月額変更タイミングに一か月の差異が生じることもありえます。この辺りは金融機関によって差があるかと思いますので、当サイトの計算結果とは多少の誤差が生じます。
ボーナス返済について
ボーナス返済の計算には対応しておりません。不景気によるボーナスカットなど、長い年月の間には想定外の事態もありえますので、ボーナスを前提とした返済計画はオススメいたしません。ボーナスを当てにした計画は非常に危険です。
それでもどうしてもボーナスを計算に含めたい場合は、繰上返済の入力欄にボーナス金額を入れれば結果はほぼ同じかと思います。数年分をまとめて入力しても近似値でしょう。また、投資運用においてもボーナス時の増額を考慮したい場合は、たとえば「毎月1万円を積立して、年2回のボーナス時にはそれぞれ12万円ずつ運用に回す」というケースなら、毎月の積立額を「3万円」に設定してください。ほぼ計算結果に大差ありません。
利用料
無料です。
個人はもちろん、法人(ハウスメーカー、建築会社、工務店、不動産会社、金融機関、FP等々)による利用も現在のところ無償で、登録や申請も不要です。
顧客への営業資料・説明資料などにご利用いただいてかまいません。ただし計算結果を顧客(エンドユーザー)に見せる場合、当サイトのURLやロゴ、名称などを隠して使用しないでください(ディスプレイで見せる場合もプリントアウトする場合も)。
※当サイトの利用そのものを販売するなどの商用利用は出来ません(たとえば貴社顧客に有償で当サイトを使わせたり、対価を取ってシミュレーション結果を提供したりするなど)。
免責
金融機関によっては計算方法などが微妙に異なるので、このシミュレーション結果と必ずしもぴったり一致するとは限りません。小数点以下の端数の処理方法などの違いにより、若干の誤差が発生します。
計算の正確性については十分注意して開発しておりますが、計算結果を一切保証しておりません。あくまでも目安としてお使いください。